電車で帰宅途中 車内に小さな花束をもった若い女性を見た
女性は電車内で ちょうど辛いポジションに居て 立っているのが辛そうだったが それでも花を大事そうに持っていた
大切な人から貰ったのか 花を眺めたり触ったり香りをかいだり 気に入っているようだった
この世知辛い世の中 電車の中で自分の世界に浸り 花に心奪われているその姿は はたから見ても微笑ましいものだった

だが次の瞬間僕はガッカリした
電車が駅にて止まり 人がある程度居なくなると 女性は姿勢が楽なポジションに移動した 他の人を強引に掻き分けて

花を慈しむ事は出来るのに 自分の事しか考えない
自分に関係の無いことは知らない
自分だけが大切
いい事があればその日 一日良い気分になり 誰にでも良くしてあげたくなるのは 僕だけだろうか?
何か素晴らしいことがあれば それを他の人にも分けてあげたい みんなそう思わないのだろうか?

今日 大人の人に夢を聞かれたので 僕の夢を言った
そうしたら それが如何に金銭的利益にならない事なのか そして現実的にならない事なのか 長々と語られてしまった
聴かれたので答えたまでで それがどうなのか 自分で一番わかっているつもりだったのに…
必要なのは自分の利益だけなのか たとえ報われなくとも 誰かの足りない何かを補いたいという気持ちは駄目な事なのか
自分が決定的に足りない人間だから 足りない気持ちは痛いほどわかる
夢は夢か 現実は現実か 想ってもいけないのなら 人は何故生きているのだろう?

出来るなら もっともっと他人の気持ちがわかる人間になりたい
そうすれば 僕自身も幸せになれるような気がする