ねこまんま ひとまんま

こう言う話を聞いた


知りあいのおっさんの家の猫はさー
猫なのに アジの開き食べないんだよー
んでさ それはスーパーのアジの開きだったんだけど
ある日 親戚だか誰かが 地元で作った手作りのアジの開き 送ってくれたのよ
そうしたら猫 そのアジの開きは食べるんだって
スーパーは食べないけど 名産のアジの開きは食べるの


この話のあと 贅沢な猫だ なんて意見が出てたけど それは人間本位な考え方だ
なぜ食べなかったのか それを猫に聞いてみなければいけない
とりあえず うちの猫に聞いてみた
「そんなもん うちらの食うもんじゃ無いニャァ」
というわけだ
猫はスーパーのアジの開きを食べ物とみなさなかった
だから食べなかったのだ
やっぱり贅沢だって? だから違うって
わからない様なので 言い方を変えて言おう


人間は 猫も食べないような魚を毎日食べてる
って事だよ
スーパーの 猫も食べない魚をありがたがるなんて どうかしてる
猫が食べなかったのは 美味しいものが食べたかったからじゃない
猫は自分の食べれるものなら 食べるよ
味噌汁かけごはんを ねこまんまという
味噌汁のあまりを ご飯にぶっ掛けて猫に食べさせてたからだ
そんな言葉が残っているのだから 昔 猫はそれを食べてたって事だ
今 スーパーで売っているミソで ねこまんまを作ってみるといい
もちろん 猫は食べないよ
それは 猫が贅沢になったからじゃない
人間の食べ物が 動物の食べるものから かけ離れてしまったから
動物は 人間の食べるものを 自分達の食べ物と認識できないんだ


昔ながらの方法で 例えばアジの開きなんかも 天日で干してあるようなやつ
味噌汁だって 煮干と昆布でちゃんとダシを取っているやつ
そういうのだったら 猫だって食べるはずだ
それは 動物の食べるべきものだから…
現代人の食べ物は 猫も食べないんだよ
これは僕らが ちゃんと考えなければいけないことだ
時間におわれ 面倒を省き 楽をするために 人が本来やってきていた事を捨ててしまった
そういうところから始まって 人間達にゆがみが出てきているんだ
恐ろしい事だよ